はてな君

債権譲渡?難しそうな言葉。

いずみん

法律用語は慣れてくれば、難しくないよ。

債権譲渡とは、ある人が持つ債権を、別の第三者に譲り渡すことです。

譲渡人と譲受人の間だけで交わされ、譲渡したことを債務者への通知又は債務者の承諾で

第三者への対抗要件を有します。

今回は、債権譲渡について、いずみんが解説します。

宅建独学で受かった人が|【債権譲渡】を宅地建物取引士が解説!

はてな君

債権は人に譲渡できるということ?

いずみん

その名の通り! !

債権譲渡の要件を説明するね。

債権譲渡

原則

  • 債権は、自由に譲渡できる。
  • 将来発生するだとしても譲渡は可能。
  • 債権譲渡を禁止や制限している場合も譲渡可能。

例外

  • 譲受人又は第三者が、悪意又は重過失の場合は債務者はその譲受人又は第三者への弁済を拒むことができる。そして、譲渡人への弁済など、債務を消滅させる事由をもって、その第三者に対抗できる。

宅建独学勉強|【譲受人の債務者に対する対抗要件】を解説!

はてな君

債権は、勝手に譲渡されて、知らない人から請求されるの?

いずみん

それはとても怖い!

そういうことが無いように、譲受人の債務者に対する対抗要件があるんだよ。

譲受人の債務者に対する対抗要件
  1. 譲渡人から、債務者への通知。
  2. 債務者から、譲受人(OR譲渡し人)への通知又は承諾

※通知・承諾とも、口頭で可

いずみん

対抗要件なんて難しい言葉いってるけど

債務者にしてみたら、誰が債権者なのか知らないと困るから

債務者に知らせるか、債務者が承諾するかっていうことだよね!

宅建独学|【債権の二重譲渡】を合格者が解説!

はてな君

不動産の時のように、債権も二重に譲渡されることもあるかな?

いずみん

あるよ!

債務者と債権者での対抗要件は上記で済むけど、債権者が複数いたら

債務者が誰に弁済するか困るので、債権者の対抗要件を抑えよう!

債権の二重譲渡(対抗要件)
  1. 確定日付がある証書による譲渡人から債務者への通知を備えた者。
  2. 確定日付ある証書による債務者の承諾。
  3. 両債権者に確定日付ある時は先に到達した債権者。
  4. 確定日付ある通知が同時に到達した場合はどちらの債権者も債務者に請求できる。
譲受人の債務者に対する対抗要件 債務者から、譲受人(OR譲渡し人)への通知又は承諾

宅建独学|【債務者の抗弁】を徹底解説!

はてな君

素朴な疑問なんだけど

通知が届く前に弁済したりしても、譲渡された債権者に請求されるの?

いずみん

はてな君、それとても大切な疑問だね!

弁済してしまえば債権は消滅することになるんだよ。

債務者の抗弁

債権の譲渡人・譲受人の通知が届く前に、又は債務者が債権譲渡の承諾をする前に

債務者が弁済をした場合は、そのことを譲渡人・譲受人に対抗できる。

いずみん

もう払ったから!って言えるってことだね。

宅建独学|【債権の相殺権】を徹底解説!

はてな君

この、もう払ったからっていうのは、相殺した時も言えるの?

いずみん

その通り!相殺も同じ考え方だよ!

債権の相殺権

債務者が、譲受人が債権譲渡の対抗要件を備える前に

債権者(譲渡人)に債権を有していた場合、その後に譲渡人が通知をしても

債務者は相殺をもって譲受人に対抗できる。(すでに支払っているといえる)

いずみん

債権譲渡は、文字面が難しい印象だけど、内容自体は全く難しくないよ。

混乱したら、図を書いて、債権者と債務者の立ち位置を確認しよう!