宅建独学|初めての法律【借地借家法(借地権後半)】解説!
対抗要件・譲渡転貸・定期借地権まで
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借地権は学んだよね?
今回はその借地権の対抗要件や定期借地権、法改正のポイントなどを学ぶよ。
借地権の対抗要件:登記により、第三者に対抗できます。
借地権の譲渡・転貸借:地上権の場合は土地所有者の承諾なく譲渡・転貸できるが、土地賃借権の場合は土地所有者の承諾が必要。
定期借地権:土地の所有者と借地人の間で、土地の利用期間を50年以下(建物の用途によっては30年以下)に限定して設定する借地権です。
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宅建独学で受かった人が|【借地権の対抗力】を宅地建物取引士が解説!
借地権も対抗力があるんだね。
対抗要件は、権利者保護に大切だからね。さぁ!学ぼう!
借地権者は、借地上に所有する建物の登記をしていれば、借地権そのものの登記が無くても、第三者に対抗できる。(表示の登記のみでよい)
【民法との比較】民法の原則では、賃借権を登記しなければ第三者に対抗できないが、借地借家法は借地人保護のための特別法なので、建物登記だけでOKとなる。
建物の登記をすることで、借地権者が土地を利用していることが明白になるから対抗力を有することになるよね!
フクナビ宅建独学 借地上の建物の滅失 を解説!
借地上の建物が滅失したら、対抗力はなくなっちゃうの?
建物の滅失が有っても、一定の要件を満たすと対抗力は維持できるんだよ。
借地上の建物が滅失した場合、これまで建っていたいた建物を特定するために必要な一定事項を見やすいところに掲示することにより滅失日から2年間は、対抗力を有する。
フクナビ宅建独学|【借地権の譲渡・転貸】を徹底解説 !
借地権も、譲渡したりできるの?
もちろんできるよ!ここは混乱しないように状況分けて理解しよう!
- 借地権が【地上権】の場合、譲渡・転貸は、土地所有者の承諾なくできる。
- 借地権が【賃借権】の場合、譲渡・転貸は、土地所有者の承諾がなくてはできない。
え?どうして承諾の要否が変わるの?
地上権は【物権】、賃借権は【債権】だからだよ。
物権とは
- 物に対する直接的かつ排他的な権利
- 所有権、地上権、永小作権、抵当権など
- 対抗要件を満たせば、第三者に対しても主張できる
- 【絶対的】な権利(誰に対しても言える)
債権とは
- 特定人に対する請求権
- 金銭債権、物債権、債務不履行損害賠償請求権など
- 【相対的】な権利(特定の人しか言えない。契約当事者間等)
宅建独学|【土地所有者が承諾しない】を合格者が解説!
借地権が賃借権の場合、承諾されなかったら、譲渡・転貸できないだね。
一定の場合、できるんだよ。
借地権権設定者(土地所有者)が、特に不利益が生じることもなく賃借権の譲渡を承諾しない場合、借地権者は、この承諾に変えて裁判所に申し立てて承諾に代わる許可を得ることができる。
フクナビ宅建独学 土地所有者が承諾しない場合 (競売編)を徹底解説!
この賃借権上の建物が、競売などの場合はどうなるの?
ただ、裁判所に申し立てをするのは、もとの賃借権者ではなく、競売によって取得した者になるよ。
- 建物が競売や公売によって、借地権(土地賃借権)が譲渡され、特に不利益もないのに、賃借権の譲渡を承諾しない場合、競売・公売によって取得した者は、この承諾に変えて、裁判所に申し立てて承諾に代わる許可を得ることができる。
- 土地所有者の承諾も、裁判所の承諾に代わる許可も得られない場合は、競落人等は、土地所有者に対し【建物買取請求権】を行使できる。
フクナビ宅建独学|【借地条件の変更及び増改築の許可について】を徹底解説!
借地の条件などで変更があってまとまらないときはどうするの?
その場合も、裁判所に申し立てて、なかを取り持ってもらう感じになるよ。
条件の変更の申し立てなのか、増改築についての申し立てなのかで、申立人が異なるところが、注意点だね。
借地条件に建物の種類や規模の制限がある場合、建物の変更が必要になった場合でも当事者間の協議がまとまらない場合、裁判所は借地条件を変更することができる。同様に、増改築禁止の特約がある場合でも、裁判所は借地権者の申し立てに基づき、増改築に関する許可を地主の承諾に代わって与えることができる。
申立権者が誰なのかをケースごとに理解してね!なぜ申立てするのかを考えると、申立できるのは誰か出てくるよ!
フクナビ宅建独学|【普通借地権と定期借地権】を徹底解説!
普通借地権と、定期借地権てすごく違いがありそうだね
ここは表にしたよ。
| 項目 | 内容 | 詳細 |
|---|---|---|
| 契約の存続期間 | 30年以上 | ー |
| 更新 | 最初の更新は20年以上 2回目以降は10年以上 | 地主が正当な理由なく更新を拒否できない |
| 土地の利用目的の制限 | なし | ー |
| 契約方法の制限 | なし | 書面による契約が必要 |
| 建物買取請求権 | なし | 特約で定めることが可能 |
| 契約期間終了時にどのような状態で返すか | 原則として更地で返す | 特約で定めることが可能 |
| 特約事項 | 期間や更新などに関する借地借家法の定めよりも不利な特約は無効(強行規定・9条) | ー |
| 種類 | 存続期間 | 更新 | 利用目的 | 契約方法 | 建物買取 | 返還 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 一般定期借地権 (22条) |
50年以上 | なし | 原則なし | 公正証書等の書面 | なし(特約要) | 更地 |
| 事業用定期借地権 (23条) |
10年以上50年未満 | なし | 事業用(居住用不可) | 公正証書のみ | なし(特約要) | 更地 |
| 建物譲渡特約付借地権 (24条) |
30年以上 | なし | 原則なし | 原則なし | あり(売却して終了) | 建物付き |
借地権のこの表は、どの項目も暗記必須!
一般定期借地権の契約方法は【公正証書等書面】事業用定期借地権の契約方法は【公正証書】のみ。
細かいところだけど本試験でひっかからないように暗記だよ!
【重要】借地借家法32条(借賃増減請求権)と立ち退き正当事由
借賃増減請求権(32条)
土地や建物の価格変動などにより、現在の賃料が不相当となった場合、当事者(貸主・借主)は将来に向かって賃料の増減を請求できます。
- 強行規定:借主に不利な特約(減額しない特約など)は無効。ただし、「一定期間増額しない」特約は有効。
- 協議が整わない場合:裁判で確定するまでは、相手方が相当と認める額を支払えばよい(不足分等は後で利息をつけて精算)。
更新拒絶・解約申し入れの「正当事由」(28条)
貸主側から契約更新を拒絶したり、解約を申し入れたりするには、「正当の事由」が必要です。
- 貸主・借主がその土地(建物)を使用する必要性(最重要)
- 借地(借家)に関する従前の経過
- 土地(建物)の利用状況
- 立退料(財産上の給付)の申し出
※「立退料」だけで正当事由が認められるわけではなく、あくまで補完的な要素です。
借地借家法に関する【よくある質問(FAQ)】
基本・定義について
- 借地借家法とは何ですか?
- 建物の所有を目的とする「地上権」「土地賃借権」(借地権)と、「建物の賃貸借」(借家権)について定めた法律です。民法の特別法として、借主を保護する強力な規定(強行規定)が多く含まれます。
- 借地借家法と民法はどちらが優先されますか?
- 借地借家法は特別法なので、民法(一般法)より優先されます。借地借家法に規定がない事項については民法が適用されます。
- 借地借家法が適用されない場合は?
- 「一時使用目的」の賃貸借(選挙事務所、仮設店舗など)や、駐車場(建物所有目的ではない)、使用貸借(無料での貸し借り)には適用されません。
立ち退き・契約について
- 借地借家法で立ち退きを拒否できますか?
- 貸主からの更新拒絶や解約には「正当事由」が必要です。正当事由がない場合、借主は立ち退きを拒否して住み続けることができます(法定更新)。
- 借地借家法32条は強行規定ですか?
- 「借賃増減請求権」のうち、特に「減額請求権」を排除する特約は無効(強行規定)です。一方、定期借家契約(38条)では、減額請求権を排除する特約も有効となります。
- 旧借地法と新法(借地借家法)の違いは?
- 平成4年8月施行の現行法(新法)では、存続期間や更新規定が整理され、新たに「定期借地権」が創設されました。施行前に締結された契約には、更新後も原則として旧法が適用され続けます。
