宅建独学【不動産登記法・表題部・権利部(甲区・乙区)等】解説!
宅地建物取引士が2026年法改正対応で教えます
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不動産登記法!難しそう…言葉も難しいし…
不動産登記は、実務にとても大事な科目だよ。
深入りせず、いずみんの解説するところをおさえてね!
不動産登記法は、不動産の表示及び不動産に関する権利を公示するための登記に関する制度について定めた法律です。
国民の権利の保全を図ること、不動産取引の安全と円滑に資することを目的に定められました。
今回は、不動産登記法の表題部・権利部、そして2026年(令和8年)4月に完全施行となる重要な法改正(住所変更登記の義務化など)について、フクナビ宅建独学ブログの【いずみん】がわかりやすく説明します!
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宅建独学で受かった人|不動産登記法とは?基本概念と条文
不動産登記法って何のためにあるの?民法とは違うの?
民法で学んだ「対抗要件」を具体的に手続き化したものだよ。誰が所有者かを公にする(公示する)ための法律だね。
- 不動産の登記について、対抗要件(第三者に権利を主張するための条件)について定めている。(民法177条関連)
- 登記は、申請により登記官が登記簿(磁気ディスク)に、登記事項を記録することによってできる。
- 登記を記録すること(登記記録)は、1筆の土地・一戸の建物ごとに行う。(土地と建物は別個の不動産として扱われる)
- 登記記録は、誰でも手数料を納付すれば、記録されている一部、又は全部の交付(登記事項証明書など)を求めることができる。(郵送・オンラインでも可)
物権の所でも学んだね。
このタイミングで物件を復習してみると、対抗要件の理解も深まるよ。
宅建独学勉強|登記記録されるもの(表題部・権利部)とは?
登記ってどんなことが書いてあるの?
大きく分けて「表題部」と「権利部」があるんだ。表題部は土地家屋調査士、権利部は司法書士の専門分野だよ。
表題部には、土地・建物の物理的現況(事実関係)が記録されます。
- 土地:所在、地番、地目(宅地・畑など)、地積(面積)
- 建物:所在、家屋番号、種類(居宅・店舗など)、構造、床面積
- 申請義務:あり(新築・滅失・地目変更などは1ヶ月以内)
権利部には、所有権や担保権などの権利関係が記録されます。甲区と乙区に分かれます。
- 甲区(こうく):所有権に関する事項(所有権保存、所有権移転、差押えなど)
- 乙区(おつく):所有権以外の権利に関する事項(抵当権、根抵当権、賃借権、地役権など)
- 申請義務:原則なし(対抗要件のため)。
※ただし、相続登記と住所変更登記は義務化されました(後述)。
権利部の登記で、所有権や抵当権の登記がされるんだよ。「甲区=所有者」「乙区=借金(担保)」とイメージしておこう!
宅建独学勉強|登記の申請人(権利者・義務者)を合格者が解説!
登記の申請って、誰がするの?
売買なら、売主と買主が協力してするよ。
これを「共同申請」っていうんだ。
- 登記によって直接利益を受ける者を「登記権利者」という。(例:買主)
- 登記によって直接不利益を受ける者を「登記義務者」という。(例:売主)
- 原則として、この両者が共同して申請を行う(共同申請主義)。
※不利益を受ける売主が勝手に登記を消されたりしないよう、本人の関与を必須にしているんだね。
宅建独学勉強|登記手続きの原則(共同申請・単独申請)
【原則:申請主義・共同申請】
- 申請主義:当事者の申請、または官公庁(裁判所など)による嘱託がないと登記されない。
- 共同申請:権利者と義務者が揃って申請する。
【例外:単独申請・職権登記】
- 単独申請:相手方がいない、または協力が不要な場合。
- 所有権保存登記(最初の所有者のみ)
- 相続登記(被相続人は亡くなっているため)
- 住所・氏名変更登記(名義人単独で可能)
- 判決による登記(相手が協力しないため裁判で勝った場合)
- 職権登記:登記官が自らの権限で行う(管轄転属や、表題部の職権登記など)。
宅建独学勉強|登記の申請方法(オンライン・書面)
登記の申請ってわざわざ法務局に行くの?
今はオンライン申請が普及しているよ。3つの方法があるね。
- 書面申請:登記所の窓口に申請書と添付書類を持参する。
- 郵送申請:申請書等を書留郵便で送付する。
- オンライン申請:インターネットを利用して申請情報を送信する。(※IT化により主流になりつつある)
宅建独学勉強|登記識別情報(いわゆる権利証)とは?
登記識別情報?昔でいう「権利証」のこと?
そうだよ。今は紙の「済証」じゃなくて、12桁のパスワード(符号)が発行されるんだ。これが「本人確認」の重要な手段になるよ。
登記識別情報は、不動産の登記名義人となった申請人に対して通知される12桁の英数字のパスワードです。
- 次にその不動産を売ったり担保に入れたりして「登記義務者」となるときに、登記所に提供する必要があります。(本人確認のため)
- 紛失しても再発行されません。(事前通知制度や資格者代理人による本人確認情報制度を利用することになる)
宅建独学勉強|登記の種類(保存・移転・変更・更生・抹消)
登記には目的に応じて色々な種類があるよ。試験でよく出る用語をおさえておこう!
- 所有権保存登記:甲区にする最初の登記。(建物の新築時など、所有権の登記がない不動産に行う)単独申請。
- 移転登記:売買・贈与・相続などで権利が移った時に行う。(所有権移転、抵当権移転など)
- 変更登記:登記後に、登記事項(住所や氏名など)に後発的な変更が生じた場合に行う。
- 更生登記:登記の申請時に、当初から錯誤(ミス)や遺漏があった場合に、訂正・補充するために行う。
- 抹消登記:権利が消滅した時(ローン完済による抵当権消滅、建物滅失など)に、その登記を消すために行う。
【2026年最新】不動産登記法改正のポイント(住所変更登記の義務化)
所有者不明土地問題の解決のため、不動産登記法が改正され、これまで任意だった一部の権利部登記が義務化されました。特に2026年4月からは住所変更登記も義務化スタートとなります。
- 相続登記の申請義務化(令和6年/2024年4月1日施行)
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不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。
※正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となります。
※過去に相続した不動産にも遡って適用されます(猶予期間あり)。 - 住所変更登記等の申請義務化(令和8年/2026年4月1日施行)
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所有権の登記名義人は、住所や氏名に変更があった日から2年以内に変更登記を申請しなければなりません。
※正当な理由なく怠ると5万円以下の過料の対象となります。
資格別学習法(宅建・司法書士・土地家屋調査士)
宅建試験対策
宅建では不動産登記法から例年1問出題されます。「単独申請できるもの」「申請義務の有無」「仮登記の効果」などが頻出です。深入りしすぎず、過去問で問われた論点を確実に押さえましょう。
司法書士試験対策
司法書士試験では最重要科目です(午後の部の主役)。総論・各論ともに詳細な知識と、記述式(申請書の作成)の対策が必須です。「リアリスティック」や「オートマ」などの基本書を読み込みましょう。
土地家屋調査士試験対策
主に「表題部」の専門家です。土地の分筆・合筆、地目変更、建物の新築・滅失などの手続きや、測量・図面作成の知識が求められます。
不動産登記法に関する【よくある質問(FAQ)】
法改正・義務化について
- 不動産登記は義務ですか?
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- 表題部(表示登記):以前から義務です(1ヶ月以内)。
- 権利部(権利登記):基本的には任意(対抗要件)ですが、法改正により「相続登記(2024年〜)」と「住所氏名変更登記(2026年〜)」は義務化されました。
- 不動産登記の改正は2026年にどうなりますか?
- 2026年4月1日から、所有権登記名義人の住所・氏名変更登記の申請義務化が施行されます。住所移転日から2年以内の申請が必要になります。
手続き・実務について
- 登記は司法書士しかできないのですか?
- いいえ、本人申請(自分で登記)も法律上可能です。しかし、手続きが複雑でミスが許されないため、特に売買や抵当権設定などは司法書士に依頼するのが一般的です。
- 司法書士に不動産登記を依頼するといくらくらいかかりますか?
- 登記の種類や不動産の価格によりますが、一般的な所有権移転(売買)で数万円〜十数万円(登録免許税別)、抵当権設定・抹消で数万円程度が相場です。
- 登記識別情報通知(権利証)を紛失したらどうなりますか?
- 再発行はされません。登記申請の際は、司法書士による「本人確認情報の作成」や、登記所からの「事前通知制度」を利用することで代用可能です。
