はてな君

契約不適合?難しそうな言葉だね。

いずみん

契約した内容と異なる履行をした際の制度だよ。

契約不適合責任とは、売買契約において、き渡された目的物が契約内容に適合していない場合に、売主が買主に対して負う責任です。具体的には、以下の場合に発生します。

  • 種類・品質・数量が契約内容と異なる
  • 隠れた瑕疵があった

今回はこれらについて、フクナビ宅建独学ブログの【いずみん】がわかりやすく説明します!

宅建独学で受かった人| #契約不適合責任 宅地建物取引士が解説!

いずみん

契約不適合責任なんて、難しく聞こえるけど、ひと言でいうと「契約内容と異なる」ということです。

 不適合の種類 内容 具体例
種類契約内容と異なる種類のものが引き渡された日本酒を買ったのに焼酎が届いた
品質契約内容に定められた品質を満たしていないテレビを買ったら壊れていた
数量契約内容と異なる数量のものが引き渡された10個買ったのに8個しか入っていない
権利目的物に関する権利に問題がある 買った土地の一部が他人のもの

いずみん

そして、これらの場合、買主は不適合の種類によって追完請求ができるんだよ。

宅建独学勉強| #追完請求 フクナビ宅建が解説!

いずみん

不完全な履行がされたことから、売主に責任が無くても、買主は追完の請求ができるよ。

但し、買主に責任があった場合は追完請求できないよ。

     種類              内容
1,修補の請求契約内容に適合するように、売主に対して物の修補を求める
2.代替物引渡請求契約内容に適合する代替物の引渡しを求める
3.不足分の引渡請求契約内容に適合するように、不足分の物の引渡しを求める

いずみん

修補等請求・代替物引渡請求・不足分の引渡請求がされて同相当期間が経過したら、代金減額請求できるんだよ。
契約不適合だからと、いきなり代金減額請求されるわけではないことに注意してね!

追完請求その後

相当の期間に追完請求がされない場合、代金の減額請求ができる。(追完請求した後に減額請求できるイメージです)

宅建独学勉強| #追完請求できない場合 を宅建合格者が解説!

いずみん

契約不適合があるからといっても、買主の過失などで、責任追及できないこともあるんだよ。

追完請求できない場合

買主の落ち度(買主の責めに帰すべき事由)で不適合が生じた場合は追完請求できない。

宅建独学勉強| #契約不適合責任追及できる期間 フクナビ宅建が解説!

はてな君

この契約不適合責任は、いつまでしかできないとかの期間はあるの?

いずみん

期間も定められているよ。

この期間内に通知しないとこの契約不適合責任の請求できなくなるんだよ。

追及できる期間
  1. 契約の内容に適合しない目的物が買主に引き渡された場合、買主はその不適合を知ってから1年以内に売主に通知しなければ、契約の不適合を理由に、追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約の解除ができなくなる
  2. 売主がこの不適合を引渡時に知っていたり、重大な過失によって知らなかった場合は期間制限はなくなる
  3. 買主がこの権利を行使できると知った時から5年、又は、権利を行使できる時から10年経つと時効にかかり行使できなくなる
不適合を知ってから1年以内に売主に通知しないと不適合責任追及できなくなる
売主が不適合を知っていた場合は1年の制限ない
行使できると知った日から5年行使できる日から10年経つと責任追及できなくなる

いずみん

売主が悪意だったり重過失の場合は1年の制限はないけど

消滅時効は適用されるということだね。

宅建独学勉強| #契約不適合責任の損害賠償請求 フクナビ宅建が解説!

いずみん

契約不適合責任の場合の損害賠償請求も、前回で学んだ債務不履行の要件と同じだよ。復習もしつつ、知識をつなげていこう!

宅建独学勉強| #契約不適合責任の契約 フクナビ宅建が解説!

はてな君

売主は担保責任を必ず負うことになるの?

いすみん

契約不適合責任は、任意の規定なので、特約で、担保責任を負わないことを定めることもできるんだよ。

担保責任を負わない契約
  • 原則 売主は担保責任を負わないとする契約も可能。
  • 例外 売主が、契約不適合を知っているのに、それを買主に告げない場合は契約不適合責任を免れることはできない。
  • 売主が、自ら所有権を第三者に譲渡した場合も契約不適合責任を免れることはできない。

宅建独学勉強| #危険負担 フクナビ宅建が解説!

はてな君

危険負担?

いずみん

契約してから、引き渡しがされる前に、契約の目的物が滅失した場合に、代金払うの?払わないの?という問題だよ。

危険負担で最も大事なのは要件だよ!

危険負担の要件
  • 契約成立後
  • 目的物(特定物)の引き渡し前
  • 当事者双方(売主・買主)の帰責事由なく(落ち度)履行できなくなった
危険負担の効果

危険負担は【売主】

  • 買主は契約解除できる。(これにより代金の支払い義務から免れる)
  • 買主は代金の支払いを拒否できる

※買主に帰責事由があれば代金支払い義務は免れない。

危険負担は売主買主は契約解除でき、代金の支払い義務から免れる)

いずみん

危険負担をわかりやすい言葉でいうと
【リスクの負担】契約成立後、引渡前に目的物が当事者の落ち度なく滅失した場合のリスクは売主が負うということだよ。

いずみん

危険負担は以下を意識してほしい。

  • 特定物の引き渡し前
  • 当事者の帰責事由
  • 履行の有有無